第1問 世界地理
例年通りの出題内容と形式。記号で答えずに国名を書かせるところに注意力と知識を問うているように見受けられる。
第2問 歴史(~江戸時代)
歴史上の出来事が書かれたカードをランダムに4枚並べるオーソドックスな出題。
- 問4の(2)は公民の「需要と供給」のことが思い浮かばないと考えがまとまらないかもしれない。我が国は先物取引を世界で初めて行った歴史を持つ。経済学の視点の重要性は増しているように思われるので、歴史学と経済学の融合問題はこれからも出題されるだろう。
第3問 公民総合
物事の決定を題材にした公民の総合問題。
- 問4は正しいものを2つ選ぶ方式、問5はすべて選ぶ方式で、それぞれ正誤判断する必要があるのも特徴的。時間が削られる。現在プレテスト中の大学入学共通テストもこの方式(複数選択・全部選択)を取っているものがそれなりにある。
第4問 日本地理
基礎項目の暗記がなされているかを記述でも問うてきている。問5は理科の視点から見れば小学生レベルの問題なのだが、高校入試社会科として出題された際に心静かでいられるかどうかは生徒による。ここで必要とされる冷静さを養うよう仕向けることも我々には要求される。
第5問 歴史(明治時代~)
見慣れた形式だが内容は簡単ではない。ただ、出題者が「この入試問題が過去問として扱われ、今後数年間の石川県の中学三年生を鍛え続けるだろう」と意識し、教育的な出題方法になっているように見られる。
第6問 公民(経済)
経済活動と税金に関する問題。
- 問1~問3の(1)までは教科書的な標準問題だったが、問3の(2)は少し驚かされた。ヒントになるグラフはあったから解答は簡単に出たと思うが、「徴税側の視点に立って答える」というのが今まであったような、ないような。納税側に徴税側の視点に立たせる意味や意図は。
- 問4 経理で年末調整などをやっていればよく見る「所得税の速算表」を使った計算問題(金商受けた人は完答して欲しい問題だ)。計算するだけなので決して難しくはない。累進課税、累進課税と言うけれど実際に所得が高い人はどのように税額計算されていくのかが分かるので、一度は解いてほしい問題。「実社会に出てから使える社会」だ。
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