「戸棚の中の骸骨」と訳せますが、
そういう意味ではなくて、
「隠しておきたい内輪の秘密や恥」という意味の idiom だそうです。
主に英国で用いられる言い回しだとか。
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というのが一般的な解説ですが、
乙野四方字さんのラノベのタイトルにもなってます。
新作『ミウ -skeleton in the closet-』、本日発売です。よろしくお願いいたします!
自殺した元同級生のツイッターアカウントにログインできてしまったあたしは、本人になりすましてツイートを再開する。その数日後から、あたしの周りで奇妙なことが起こり始めた――https://t.co/VBc0nfXkmJ
pic.twitter.com/03F3js6uHU— 乙野四方字 (@yo_mo_G) September 20, 2018
紹介文には
『母校のとある教室にいじめの告発ノートが隠されている』
という下りも書かれています。
上の解説とほぼ同じ意味ですね。
「クローゼットの中の骸骨」というフレーズは19世紀のイギリスで生まれたらしい。
以来、イギリスでは「クローゼット」という言葉は、「水洗トイレ」つまり洗面所を主に意味するようになりました。
フレーズ全体の元来の意味は、
【非難されると思われる人物が、明らかにされそうな悪い秘密を持っていることへの言及】
そのためイギリス国内でクローゼット・食器棚の画像を見せられると、
あちらの方々は犯罪やホラーのオーラを常に感じるそうです。
(((((((( ;゚ω゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル
最初に使用されたのは1800年代初頭。
(探すことができる)最古の作品はというと、
William Hendry Stowell(ウィリアム・ヘンドリー・ストウェル)が
当時の月刊誌TheEclectic Reviewに寄せた作品です。
(リンク先はこの作品が載ってる号じゃないのであしからず。)
この文章で「skeleton」は「病気、感染性、遺伝性」を表している。
ビクトリア朝時代の小説では「死体隠蔽トリック」として広く使用されてました。
代表的な作品として
エドガー・アラン・ポーの「The Black Cat」という短編小説を挙げておきます。
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1843年発表の作品「黒猫」。
リンク先は青空文庫様。
最後の方の「皆さん」で始まる段落とか。
このフレーズは、悪名高い”墓荒らし時代”に由来することが示唆されています。
つまり、イギリスの解剖法が医学研究のために使用を許可した1832年以前のことです。
宗教的、法的に使用が禁じられている「骸骨」を、医師が食器棚に隠して所有していたという事です。
(証拠は無い、とのこと。)
壁に囲まれた場所に隠された骸骨が時々発見されてニュースになりますが、
大体は「望まれない子供」のものだそうで。
一般的に「クローゼットの中の骸骨(Skeleton in the closet)」というフレーズを使うのは米国(アメリカ)だそうです。
今でこそよく聞くカミングアウト(Come out もしくは Come out from closet)というフレーズですが、
アメリカで1960年代に使用され始めたそうですが、
これも「クローゼットの中の骸骨」から派生した表現です。
しかし、英国では食器棚から出てきて自分たちをゲイだと宣言した人は誰もいません。